ミジンコの寿命は何日?種類・水温別の早見表と寿命を縮める5つの原因
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ミジンコって何日くらい生きるの?増やしているのに、すぐ死んでしまう気がします。寿命なのか、飼い方が悪いのかがわかりません。
ミジンコの寿命は、思っているより短いかもしれません。いちばん短い種類だと、暖かい時期は2週間もたたずに一生を終えます。
いっぽうで、同じミジンコでも種類や水温によって寿命は大きく変わります。「すぐ死ぬ」と感じたときは、寿命なのか、環境のせいなのかを見分けることが大切です。
この記事では、ミジンコの種類別・水温別の寿命を早見表で紹介します。一生の流れや、寿命を縮めてしまう5つの原因もまとめたので、ミジンコを長く楽しむヒントにしてください!
ミジンコの寿命は、種類と水温しだいで約2週間〜2か月です。小さいタマミジンコは25℃で平均11日ほど、大きいオオミジンコは20℃で平均56日ほど生きます(出典は記事末)。
水温が低いほど長生きし、高いほど短命になります。寿命を縮める原因は、高すぎる水温・餌の入れすぎ・エアレーションの水流・カルキの残った水・冬の寒さの5つ。
冬は、親のミジンコは越せません。春へ命をつなぐのは、耐久卵(休眠卵)です。
- ミジンコの種類別・水温別の寿命
- 生まれてから死ぬまでの、ミジンコの一生の流れ
- 寿命を縮めてしまう5つの原因と対策
- 冬のミジンコと耐久卵の関係
- 寿命で死んだのか、全滅なのかの見分け方
ミジンコの寿命は何日?種類・水温別の早見表
ミジンコの寿命は、小さい種類ほど短く、大きい種類ほど長くなります。餌用に飼われる3種類の寿命をまとめると、次のとおりです。種類ごとの大きさはミジンコの大きさは何mm?で比べています。

| 種類 | 寿命の目安 | 水温と寿命 |
|---|---|---|
| タマミジンコ | 約11日(25℃) | 18℃で約19日、35℃では5日未満 |
| タイリクミジンコ | 約30日(販売元の説明) | 20℃の研究では、25日たっても半分が生存。最長62日 |
| オオミジンコ | 平均40日(25℃) | 20℃では平均56日 |
数字はどれも、飼育下で調べた平均や目安です(出典は記事末)。同じ種類でも、餌の量や水の状態で前後します。
タマミジンコの寿命は約11日(25℃)
タマミジンコは、餌用のミジンコの中でいちばん短命です。25℃では平均11日ほど、18℃なら約19日ほど生きます(出典は記事末)。
寿命が短いぶん、生まれて4〜7日で子どもを産み始め、1.5〜2日おきに次々と産みます(出典は記事末)。親がどんどん入れ替わりながら、数を増やしていくミジンコなんです。
タイリクミジンコの寿命は約30日
タイリクミジンコの寿命は、販売元の説明で約30日です。タイリクミジンコの仲間を20℃で育てた研究では、25日たっても半分が生き残り、いちばん長いもので62日生きました(出典は記事末)。
25℃のタマミジンコとくらべると2〜3倍は長生きするので、数が安定しやすいのが魅力です。はじめてミジンコを増やす人に向いている理由のひとつですね。
オオミジンコの寿命は40〜56日
オオミジンコは、餌用の中でいちばん長生きです。25℃で平均40日、20℃で平均56日生きます(出典は記事末)。
飼育下では、2か月を超えて生きることもあります(出典は記事末)。そのかわり、子どもを産み始めるまでに6〜10日かかり、増えるペースはゆっくりです。
水温が低いほど長生き。でも増えるのはゆっくり
ミジンコの寿命を大きく左右するのが、水温です。同じタマミジンコでも、18℃では約19日、25℃では約11日、35℃では5日もちません(出典は記事末)。
オオミジンコも同じで、20℃と25℃のたった5℃の差で、平均寿命が2週間以上変わります(出典は記事末)。
| 水温 | 寿命 | 増え方 |
|---|---|---|
| 低め(18〜20℃くらい) | 長くなる | ゆっくり |
| ちょうどいい(20〜25℃くらい) | ふつう | よく増える |
| 高すぎる(夏の直射日光など) | ぐっと短くなる(タマは35℃で5日未満) | 子どもの数も減る |
ここで大事なのは、長生きすること=よく増えること、ではないという点です。水温が低いと長生きしますが、子どもを産むペースも落ちます。
ミジンコを増やしたいなら、種類を問わず20〜25℃くらいを保つのが目安。寿命の長さより、元気に子どもを産み続けられる環境を優先しましょう。
ミジンコの一生の流れ|生まれてから死ぬまで
ミジンコは、短い一生の中で何度も子どもを産みます。生まれてから死ぬまでの流れを、順番に見ていきましょう。

- 背中の袋の中でふ化する:卵はお母さんの背中の袋(育房)で1日ほどでかえり、袋の中でさらに育って、3日ほどで外へ出てきます(出典は記事末)。
- 脱皮しながら大きくなる:外へ出た子どもは、4〜6回ほど脱皮して大人になります(出典は記事末)。
- 大人になって子どもを産み始める:20℃なら、生まれて5〜10日ほどで最初の卵を産みます(出典は記事末)。
- 死ぬまで産み続ける:大人のメスは、3〜4日おきに死ぬまで卵を産みます(出典は記事末)。
- 条件が悪くなると耐久卵をつくる:混み合ったり餌が減ったりすると、オスが生まれて耐久卵ができます(出典は記事末)。
日数はミジンコ属(タイリク・オオなど)の目安です。タマミジンコは、これよりずっと早いペースで一生が進みます。
メスだけで増えるのがミジンコのすごいところ
暖かい季節のミジンコは、ほとんどがメスです。メスはオスなしで卵を産み、その卵からまたメスが生まれます(出典は記事末)。
1匹のメスが、寿命が尽きるまで何度も子どもを産むので、条件がそろうと数があっという間に増えます。寿命が短いのに爆発的に増えるのは、このしくみのおかげなんです。おなかの卵や子どもを顕微鏡で見る方法はミジンコを顕微鏡で観察しようをどうぞ。
耐久卵は「次の季節」へのバトン
環境が悪くなると、ミジンコはオスを産み、交尾をして耐久卵(休眠卵)をつくります。耐久卵はじょうぶな殻に包まれていて、条件がよくなるまで底で眠ります(出典は記事末)。
親は寿命で死んでも、耐久卵が残っていれば、水温が上がったときにまた子どもがかえります。耐久卵からの育て方は「ミジンコの卵(耐久卵)の育て方」で解説しています。
ミジンコの寿命を縮める5つの原因と対策
「寿命より早く死んでしまう」と感じるときは、飼い方のどこかに原因があるかもしれません。よくある原因を5つにまとめました。

原因1:水温が高すぎる
いちばんわかりやすいのが、高すぎる水温です。タマミジンコは35℃になると、平均寿命が5日もありませんでした(出典は記事末)。
夏の直射日光が当たる場所では、容器の水があっという間に熱くなります。夏は、明るいけれど直射日光の当たらない場所へ移してあげましょう。
原因2:餌の入れすぎで水が腐る
ミジンコが早く死ぬ一番の原因が、餌の入れすぎです。食べきれなかった餌が水の中で腐り、水質が一気に悪くなります。
餌は、水がうっすら色づく程度で十分。水が澄んできたら足す、を守るだけで、水が傷みにくくなります。私自身、いろいろな餌を試してきましたが、生クロレラに変えたところで増やす難しさがぐっと下がりました。量の目安は「ミジンコに生クロレラをあげる量」にまとめています。
原因3:エアレーションの水流
「ミジンコは酸欠が天敵」と聞いて、エアレーションを入れている人もいるかもしれません。でも、休む場所のない水流は、ミジンコにとって負担になるようです。
私自身、酸欠が心配でエアレーションをかけていた時期がありました。ところが、ある程度の数まで増えると、そこから先がまったく増えなくなったんです。水流で大人のミジンコの寿命が縮んでいたようで、エアレーションを外したほうがずっとかんたんに増えています。
ちなみに、タマミジンコの研究では、25℃と35℃の条件で水中の酸素の量を変えても、寿命や産む子どもの数は変わりませんでした(出典は記事末)。水流を調べた研究ではありませんが、少なくともこの条件では、酸素の量が寿命を左右してはいませんでした。ただし、過密にしてどんどん増やしたいときは酸素が必要です。
入れるときは、泡がポコポコとゆっくり出るくらいのごく弱い量にして、網や水草など、ミジンコがつかまって休める場所をつくりましょう。エアストーンのごく細かい泡は、殻の下に入りこんでミジンコが浮いてしまうことがあるので避けてください(出典は記事末)。くわしくは「ミジンコにエアレーションは必要?」で解説しています。
原因4:カルキの残った水
水道水に入っているカルキ(塩素)は、ミジンコにとって毒になります。くみたての水道水をそのまま使うと、入れたとたんに弱ってしまうことも。
水道水は1日以上くみ置きするか、カルキ抜きを使ってから入れましょう。水を足すときも同じです。水換えのときの水温合わせまでふくめた手順はミジンコの水換えのやり方にまとめています。
原因5:冬の寒さ(親は冬を越せない)
冬の屋外では、ミジンコの親は冬を越せません。秋に水温が下がってくると、ミジンコは耐久卵をつくり、親はやがて死んでいきます。
これはミジンコにとって自然な一生の流れです。冬を越すのは親ではなく、耐久卵。底に耐久卵が残っていれば、春に水温が上がったとき、またミジンコがかえってきます。
冬もミジンコを増やし続けたいなら、室内に入れてヒーターで水温を保ちましょう。屋外での冬の過ごさせ方は「ミジンコの冬越し」でまとめています。
寿命で死んだ?全滅?見分け方のポイント
ミジンコは寿命が短いので、死がいが少しずつ底にたまるのはふつうのことです。大事なのは、それが「寿命による入れ替わり」なのか、「環境の悪化による全滅」なのかを見分けることです。
| 見るところ | 寿命による入れ替わり | 全滅のサイン |
|---|---|---|
| 死がいの出方 | 少しずつ、毎日ぱらぱら | 1〜2日で一気に増える |
| 子どもの数 | 小さい子どもがたくさん泳いでいる | 子どもが見当たらない |
| 水の様子 | うっすら色づき、においはほぼない | 白くにごる、くさいにおいがする |
小さい子どもが元気に泳いでいれば、親が寿命で死んでも数は保たれます。逆に、子どもがいないのに死がいが一気に増えたら、水が悪くなっているサインです。
全滅しかけたときの原因の探し方と立て直し方は、「ミジンコが全滅する原因と復活させる方法」で解説しています。
ミジンコの寿命でよくある質問
ミジンコの寿命をのばす方法はある?
水温を少し低めにすると、寿命は長くなります。ただし子どもを産むペースも落ちるので、増やしたいならおすすめしません。寿命をのばすより、高水温・餌の入れすぎ・強い水流を避けて「本来の寿命まで生きられる環境」をつくるほうが大切です。
ミジンコが数日で死んでしまうのはなぜ?
タマミジンコなら、もともと寿命が2週間前後と短めです。買ってきた大人のミジンコは、すでに一生の後半ということもあります。子どもが生まれていれば問題ありませんが、子どもごと死ぬなら、水温・カルキ・餌の量を見直してください。
寿命が短いのに、なぜミジンコはどんどん増えるの?
メスだけで子どもを産めるからです。タマミジンコは生まれて4〜7日で産み始め、そのあと1.5〜2日おきに産み続けます(出典は記事末)。親が死ぬより早く次の世代が育つので、条件がよければ数はどんどん増えていきます。
耐久卵も寿命で死んでしまう?
耐久卵は、親の寿命とは別で、条件がよくなるまで眠ることができる卵です(出典は記事末)。冬の間もそのまま底に残り、春になると子どもがかえります。屋外の容器は、冬の間も中の泥ごと捨てずにおきましょう。
まとめ|ミジンコの寿命は2週間〜2か月。冬は耐久卵でつなぐ
ミジンコの寿命は、タマミジンコで約11日(25℃)、タイリクミジンコで約30日、オオミジンコで平均40〜56日です。水温が低いほど長生きしますが、増えるペースは落ちます。
早く死んでしまうときは、高水温・餌の入れすぎ・エアレーションの水流・カルキ・冬の寒さの5つを疑ってください。冬に親が死んでしまうのは自然なことで、耐久卵が春へ命をつないでくれます。
まずは餌を生クロレラにして、少なめに入れることから始めてみてください。水が傷みにくくなり、ミジンコが本来の寿命まで元気に子どもを産み続けてくれますよ。
出典・参考(2026年10月確認):Effects of temperature and dissolved oxygen concentration on life history of Moina macrocopa(香港中文大学 C. K. Wong/世界養殖学会 講演要旨)/Daphnia magna(Animal Diversity Web/ミシガン大学)/笠原・中村(2021)ミジンコのライフサイクルについて(兵庫教育大学研究紀要58)/D. Ebert「Introduction to Daphnia Biology」(米国国立生物工学情報センター)/Culture Techniques of Moina(フロリダ大学 IFAS)/取扱説明書-ミジンコ(観賞魚用品専門 和香 なごやか)/ミジンコ(コトバンク/日本大百科全書ほか)

