生クロレラは培養できる?家で増やす4ステップと失敗する5つの原因

生クロレラは培養できる?家で増やす4ステップと失敗する5つの原因
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生クロレラって、すぐなくなるし冷蔵庫の場所もとる…。自分で増やせたら買わなくていいのでは?

ミジンコの餌に生クロレラを使っていると、「これ、自分で増やせないの?」と一度は考えますよね。クロレラは植物プランクトンなので、光と肥料があれば増えそうな気がします。

結論から言うと、ミジンコの餌は買った生クロレラを少量ずつ使うのが一番ラクです。家でも「生クロレラを種にした緑の水」が増えることはありますが、買ったときと同じ濃さ・同じきれいさの生クロレラを増やし続けるのは、思っている以上に難しいです。

この記事では、生クロレラが培養できるのか、家で増やす4ステップ、失敗する5つの原因、そして「増やすより買ったほうがいい場面」まで、正直にまとめました。

先に結論

ミジンコを安定して増やしたいなら、買った生クロレラを少量ずつ使うのが一番ラクです。そのうえで、生クロレラを少し入れた水にうすめた液体肥料を足し、明るい窓辺(真夏の直射日光は避ける)・20〜25℃くらい・1日1〜2回振る、という形で置いておくと、緑の水が増えることはあります。

ただ、増えた緑が入れた生クロレラなのか、あとから混ざった別の藻なのかは、家では見分けられません。買った生クロレラと同じ質も保てないので、自家培養は「生クロレラが切れたときのつなぎ・節約用のサブ」と割り切るのがおすすめです。

この記事でわかること
  • 生クロレラは家で培養できるのか(できること・できないこと)
  • クロレラが増える5つの条件
  • ペットボトルで生クロレラを増やす4ステップ
  • 生クロレラの培養が失敗する5つの原因
  • 増やすより買ったほうがいい場面
Contents
  1. 生クロレラは自分で培養できる?
  2. クロレラが増える5つの条件
  3. 生クロレラを増やす4ステップ(ペットボトルでの培養方法)
  4. 生クロレラの培養が失敗する5つの原因
  5. 生クロレラは増やすより買ったほうがいい場面
  6. よくある質問
  7. まとめ|生クロレラは「買って少量ずつ」が基本、培養はサブに

生クロレラは自分で培養できる?

生クロレラの正体は、クロレラという小さな緑の藻(植物プランクトン)です。光と栄養と二酸化炭素があれば、細胞が分かれてどんどん増えていきます。研究の場でも、光・温度・肥料の成分をそろえてクロレラを培養しています(出典は記事末)。

つまり、条件をそろえれば家でも増やせる可能性はあります。ただ、研究室と家とでは、できることに大きな差があります。

クロレラが増える5つの条件。光、20〜25℃、うすい肥料、毎日混ぜる、ほかの生き物を入れない

家でできること:生クロレラを「種」にした緑の水づくり

家でできるのは、生クロレラを少し入れた水に、うすめた液体肥料を加えて明るい場所に置き、緑の水を育てることです。考え方はグリーンウォーターづくりとほぼ同じです。

うまくいけば、数日かけて水の緑がだんだん濃くなっていきます。この水を、ミジンコの容器に少しずつ足して使います。

家では難しいこと:純粋なクロレラだけを増やし続けること

研究室では、容器や水を殺菌し、空気もフィルターでこして、ほかの生き物が入らないようにしています。藻の培養では、水・肥料・容器・空気・種のどこからでも、ほかの藻や菌が入り込むからです(出典は記事末)。

家ではそこまでできないので、増えた緑の水が「入れたクロレラ」なのか「あとから混ざった別の藻」なのかは、見た目では区別できません。増やした水は「生クロレラそのもの」ではなく、「生クロレラを種にしたグリーンウォーター」と考えておくのが正直なところです。

入れる量・保存・腐ったときの見分け方は別の記事で

生クロレラをミジンコにどれくらい入れるか、保存のしかた、腐ったときの見分け方は、ミジンコは生クロレラで増える!量の目安と入れすぎで全滅する理由にまとめています。この記事は「生クロレラそのものを増やせるか」に絞って書いていきます。

クロレラが増える5つの条件

クロレラを増やすには、次の5つをそろえます。どれか1つが欠けると、増えなかったり、途中で一気にダメになったりします。

条件目安家でのやり方
光明るいほど増えるが、強すぎも×明るい窓辺。真夏の直射日光は避ける
温度20〜25℃くらい暑くなりすぎない室内に置く
栄養窒素・リンなどの肥料液体肥料をごくうすめて使う
混ぜる沈まないようにする1日1〜2回ボトルを振る
混ざりものほかの藻・菌・生き物を入れない洗った容器とカルキを抜いた水を使う

光と温度|明るく、でも熱くしない

クロレラは光で増える生き物なので、暗い場所では増えません。ただ、光が強すぎると逆に弱ることがあります(出典は記事末)。

温度は、植物プランクトンの多くが20〜24℃くらいでよく増え、35℃を超えると死んでしまう種類も出てきます(出典は記事末)。真夏の窓辺に置いたペットボトルは、思った以上に熱くなるので注意しましょう。

栄養と混ぜること|肥料はうすく、毎日ゆらす

クロレラが育つには、窒素やリンなどの肥料成分が必要です。家では、園芸用の液体肥料をごくうすめて使うのが手軽です。

また、藻は放っておくと底に沈み、光が当たらなくなります。研究の場では空気を送って混ぜていますが、ペットボトル程度の量なら1日1〜2回、ボトルを軽く振るだけで十分です。

生クロレラを増やす4ステップ(ペットボトルでの培養方法)

ここからは、2Lのペットボトルで生クロレラを増やす方法を4ステップで紹介します。特別な道具は必要ありません。

ペットボトルで生クロレラを増やす4ステップ。水と肥料、生クロレラを少し、明るい場所で毎日振る、緑が濃くなったら使う
用意するもの役割
生クロレラ(少量)増やす元になる種
2Lの透明なペットボトル培養する容器
カルキを抜いた水培養液のベース
液体肥料(ハイポネックス原液など)クロレラの栄養

ステップ1:カルキを抜いた水と、うすめた肥料を入れる

よく洗ったペットボトルに、カルキを抜いた水を入れます。満タンにせず、上に少し空気が残るくらいにしましょう。

そこに液体肥料を入れます。ハイポネックス原液なら、メーカーの一番うすい使い方(2,000倍)に合わせて、2Lに1mLほどが目安です。入れすぎると、増える前に水が傷みやすくなります。

ステップ2:生クロレラを少し入れる

次に、種にする生クロレラを入れます。量は、水がうっすら緑に色づくくらいで十分です。多く入れると、それだけで早く色が濃くなりますが、そのぶん生クロレラの節約にはなりません。

種にする生クロレラは、冷蔵庫で保存していた新しいものを使ってください。常温に置いてしまったものや、においがおかしいものは、種にも使わないのが安全です。

ステップ3:明るい場所に置き、1日1〜2回振る

ふたは軽くのせる程度にして、明るい窓辺など光がよく当たる場所に置きます。真夏の直射日光が当たる所は、水温が上がりすぎるので避けましょう。

1日1〜2回、ボトルを軽く振って、底に沈んだクロレラを混ぜます。

ステップ4:緑が濃くなったら、少しずつ使う

うまくいけば、数日かけて緑がだんだん濃くなってきます。濃い緑になったら、ミジンコの容器に少しずつ足して使います。

一度にたくさん入れるのは禁物です。肥料の入った水なので、ミジンコの容器に入れる量は、水がうっすら色づく程度にとどめてください。使った分は、カルキを抜いた水とうすめた肥料を足して、また育てます。

液体肥料で緑の水を作る方法は、グリーンウォーターの作り方でもくわしく書いています。生クロレラを種にするかどうか以外は、ほぼ同じ流れです。

生クロレラの培養が失敗する5つの原因

生クロレラの培養がうまくいかないときは、まず次の5つを疑ってみてください。藻の培養がダメになる原因は、栄養切れ・酸素不足・熱くなりすぎ・pHの乱れ・ほかの生き物の混入が代表的です(出典は記事末)。

生クロレラの培養が失敗する5つの原因。暗すぎる、熱くなりすぎる、肥料の量が合わない、放置で沈む・増えすぎ、ほかの生き物が混ざる

原因①光が足りない

部屋の奥や日の入らない場所では、クロレラはほとんど増えません。数日たっても色が変わらないなら、もっと明るい場所に移しましょう。

原因②熱くなりすぎた

夏の窓辺のペットボトルは、中の水が高温になります。クロレラが弱って、水が黄色っぽく・茶色っぽくにごってきたら、熱でダメになったサインです。夏はレースのカーテン越しなど、明るいけれど熱くならない場所にしてください。

原因③肥料が多すぎる・足りない

肥料が多すぎると、水が傷みやすくなり、ミジンコに使うときにも心配が増えます。逆に、何度も水を足しているうちに肥料が切れると、緑がうすくなって増えなくなります。

うすい肥料を少しずつ足すのが、一番失敗しにくいやり方です。

原因④放置しすぎて沈む・増えすぎて崩れる

振らずに置いておくと、クロレラが底に沈んで、上のほうは透明、底は緑のかたまり…という状態になります。また、濃くなったまま長く放っておくと、水がアルカリ性にかたむいたり、栄養が切れたりして、一気にダメになることがあります(出典は記事末)。

濃くなったら早めに使う、使ったら水と肥料を足す。このサイクルを回すのがコツです。

原因⑤ほかの藻・菌・生き物が混ざった

水がにごって白っぽくなった、においが出た、ボトルの壁に茶色や緑の膜がびっしりついた…。こうなったら、ほかの藻や菌が混ざって増えている可能性が高いです。

ミジンコの容器の水やスポイトを使い回すと、ミジンコやワムシが入り込んで、クロレラを食べつくしてしまうこともあります。培養用のボトルには、専用のスポイトを使いましょう。にごりや臭いが出たボトルは、ミジンコには使わず作り直してください。

生クロレラは増やすより買ったほうがいい場面

ここまで読んで「意外と手間がかかる」と感じた人もいるかもしれません。正直に言うと、多くの場面では、生クロレラは買ったほうがラクです。

私自身、ミジンコがなかなか安定しなかったころ、いろいろな餌を試しました。そのなかで、生クロレラに変えただけで難しさがぐっと下がり、一気に増えるようになったんです。その経験から、ミジンコを増やすことが目的なら、培養に手間をかけるより、質のそろった生クロレラを少しずつ使うほうが近道だと考えています。

あなたの状況おすすめ
ミジンコを始めたばかり買った生クロレラを少量ずつ
容器が1〜3個くらい買った生クロレラを少量ずつ
冷蔵庫に置けない・使い切れない粉末タイプの生クロレラ
容器がたくさんあり、餌代をおさえたい自家培養をサブとして足す
育てること自体を楽しみたい自家培養にチャレンジ

買ったほうがいい人

ミジンコを始めたばかりの人や、容器が少ない人は、買った生クロレラだけで十分です。少量ずつ使えば長く持ちますし、培養に失敗してミジンコまで巻きこむ心配もありません。

冷蔵庫の場所や使い切れるかが不安なら、長く保存しやすい粉末タイプも選択肢です。公式の説明では、粉末30mLで原液100mL相当になります。

自家培養を足してもいい人

容器がたくさんあって餌代が気になる人、屋外の大きな容器で増やしている人は、自家培養の緑の水をサブとして足すと節約になります。

その場合も、主役は買った生クロレラのまま。自家培養の水は「生クロレラが切れたときのつなぎ」くらいに考えると、失敗してもミジンコに影響が出にくいです。ほかの餌との組み合わせ方はミジンコの餌10種の比較で紹介しています。

よくある質問

生クロレラを常温に置いておけば勝手に増えますか?

増えるより、傷むほうが先です。肥料も光もない状態で常温に置くと、生クロレラは腐りやすくなります。保存は冷蔵、増やすなら別のボトルで、と分けて考えてください。

培養した緑の水は、生クロレラと同じように使えますか?

ミジンコの餌として使えますが、濃さも中身も買った生クロレラとは違います。肥料も入っているので、入れる量はうすく色づく程度にとどめ、ミジンコの様子を見ながら使いましょう。

エアレーションは必要ですか?

ペットボトル程度の量なら、なくても大丈夫です。1日1〜2回振って、沈んだクロレラを混ぜれば十分です。

ハイポネックス以外の肥料でも増やせますか?

窒素やリンが入った液体肥料なら使えることが多いです。ただし、量の目安が変わるので、商品ごとの一番うすい使い方に合わせてください。ハイポネックスの使い方はハイポネックスの記事にまとめています。

培養に失敗した水をミジンコの容器に入れてしまいました

すぐに半分ほど水を換えて、汚れをうすめてください。そのあとは買った生クロレラを少なめに入れ、ミジンコの様子を見ます。ミジンコが減ってしまったときの立て直し方は、ミジンコが全滅する原因と対策を参考にしてください。

まとめ|生クロレラは「買って少量ずつ」が基本、培養はサブに

生クロレラを少量入れた水に、うすめた液体肥料と光を足すと、緑の水として増えることはあります。20〜25℃くらいの明るい場所に置き、1日1〜2回振る。濃くなったら早めに使う。これが基本の流れです。

ただ、家で増やした水は、買った生クロレラと同じものではありません。ミジンコを安定して増やしたいなら、主役は買った生クロレラ、自家培養はサブと割り切るのが一番の近道です。

まずは買った生クロレラを少量ずつ使って、ミジンコが増える流れを作ってみてください!

出典・参考(2026年10月確認):クロレラの培養ならびに無機養分要求性について(岡山大学学術成果リポジトリ)/Manual on the Production and Use of Live Food for Aquaculture, 2.3 Algal culture(FAO)/ハイポネックス原液(株式会社ハイポネックスジャパン)/Culture Techniques of Moina(フロリダ大学 IFAS)

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ミジンコを育て始めてはや数年。 いつしか博士どころか、ミジンコになっていた…
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