タマミジンコの増やし方|爆殖させて全滅させない5つのコツ【稚魚の餌に】
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タマミジンコを買ったけど、どうやって増やすの?すぐ増えるって聞いたのに、気づいたら全滅してた…なんてことにならないか心配です。
タマミジンコは、メダカの稚魚の餌としておなじみの小さなミジンコです。体が小さく、条件が合えばびっくりするほど速く増えます。
ただ、そのぶん水の汚れや餌切れに弱く、昨日までいたのに急にいなくなる…ということも起こりやすい種類です。「増やし方」と「全滅させないコツ」は、セットで覚えておきたいところですね。
この記事では、タマミジンコの特徴、適温、容器と餌、増えるまでの日数、全滅させない5つのコツまで、順番に解説します!
タマミジンコは、カルキを抜いた水・少なめの生クロレラ・25℃前後の水温の3つがそろえば、どんどん増えます。
全滅を防ぐカギは、餌を入れすぎないことと、容器を2つ以上に分けておくこと。この2つを守るだけで、失敗はぐっと減りますよ。
- タマミジンコの特徴と、ほかのミジンコとのちがい
- タマミジンコがよく増える水温
- 必要な容器・餌と、増やし方の手順
- 増えるまでの日数の目安
- タマミジンコを全滅させない5つのコツ
タマミジンコとは?小さくて増えやすいが、全滅もしやすい
タマミジンコは、田んぼや池にもいる小型のミジンコです。メスの大人でも体長1.0〜1.5mmほどしかありません(出典は記事末)。
いちばんの特徴は、とにかく増えるのが速いこと。そのかわり寿命は短く、25℃では平均11日ほどです(出典は記事末)。親がどんどん入れ替わりながら数を増やしていく、世代交代の速いミジンコなんです。

| くらべるところ | タマミジンコ | タイリクミジンコ | オオミジンコ |
|---|---|---|---|
| 大きさ(メスの大人) | 1.0〜1.5mm | 約2〜3mm | 3〜5mm |
| 寿命の目安 | 約11日(25℃) | 約30日(販売元の説明) | 平均40日(25℃)〜56日(20℃) |
| 好む水温 | 25℃前後 | 20〜25℃(販売元の説明) | 18〜22℃くらい |
| 向いている魚 | メダカの稚魚・小型魚 | メダカの成魚 | メダカの成魚・大きめの魚 |
小さくて短命なほど増えるのが速く、大きくて長生きなほど丈夫、と覚えておくとわかりやすいです。タマミジンコはその「速く増える」側のいちばん端にいます。
タマミジンコが稚魚の餌に向いている理由
タマミジンコが稚魚の餌として人気なのは、生まれたばかりの子どもが0.4mmより小さいからです(出典は記事末)。ふ化して間もないメダカの口にも入りやすいサイズなんですね。
大きい種類のミジンコだと、親は稚魚の口に入りません。「稚魚に食べさせたい」「とにかくたくさん増やしたい」なら、タマミジンコがいちばん向いています。針子の餌の切り替え方はメダカの針子の餌の選び方にまとめています。
増えやすいのに全滅もしやすいのはなぜ?
タマミジンコは数が増えるのも速いですが、餌を食べる量もフンの量も一気に増えます。水が汚れるスピードが速いので、管理が少し遅れるだけで環境が悪くなってしまうんです。
さらに、急に餌が減ると、オスが生まれて休眠卵(耐久卵)を作るモードに切りかわります(出典は記事末)。こうなると数が増えなくなり、親が寿命で減っていきます。「急にいなくなった」の正体は、たいていこのどちらかです。
ほかの種類とのちがいは「ミジンコの種類一覧」でくわしく比べています。
タマミジンコがよく増える水温は25℃前後
タマミジンコは暖かい水が好きなミジンコです。25℃前後で、いちばんよく増えます。適した範囲でいえば24〜31℃です(出典は記事末)。
いっぽう、暑すぎるのは苦手です。35℃では平均寿命が5日もありませんでした(出典は記事末)。夏の直射日光で容器の水が熱くなると、寿命がぐっと縮んでしまいます。
| 季節 | 水温の目安 | 置き場所のポイント |
|---|---|---|
| 春・秋 | 20℃前後になりやすい | 日当たりのいい明るい場所。増え方はゆるやか |
| 初夏〜夏 | 25℃前後になりやすい | いちばん増える時期。直射日光は避けて半日陰に |
| 冬 | 低くなりやすい | 増やすなら室内でヒーターを使い25℃前後に |
冬の屋外では、タマミジンコの親は冬を越せません。底に残った耐久卵(休眠卵)で春を待つことになるので、容器は洗わずに残しておきましょう。冬も増やしたいなら、室内で水温を保ちます。
タマミジンコを増やすのに必要なもの
道具はシンプルです。次のものがあれば、今日から始められます。
| 必要なもの | 目安・選び方 |
|---|---|
| 容器 | 2Lのペットボトルから始められる。10L以上の水面が広い容器なら、より安定 |
| 水 | カルキ(塩素)を抜いた水道水 |
| 餌 | 生クロレラ(迷ったらこれ)。コストを抑えるならエビオス錠 |
| 置き場所 | 直射日光で水温が上がりすぎない、明るい場所 |
| 種ミジンコ | 通販の生体セット、または休眠卵 |
容器は水量が多いほど安定する
容器は、水の量が多いほど水温も水質も変わりにくくなります。タマミジンコは水の悪化に弱いので、とくにこの差が大きく出ます。
はじめは2Lのペットボトルでも大丈夫です。ただし、1つの容器に全部入れるのではなく、2本以上に分けて育てるのがおすすめ。どれか1本がダメになっても、ほかの容器から立て直せます。
エアレーションは基本なしでOK
エアレーションは、基本なしで大丈夫です。「酸欠が心配」と思いがちですが、エアレーションの水流でミジンコの寿命が縮むようで、かけると一定の数で増え止まりやすくなります。
稚魚の餌用に過密でどんどん増やしたいときだけは、酸素が必要です。その場合は、ポコポコとゆっくり泡が出るくらいのごく弱い量にして、網や水草などミジンコがつかまって休める場所も入れてください。
エアストーンから出るような細かい泡は避けましょう。細かい泡が殻の下に入りこんで、ミジンコが浮いてしまうことがあります(出典は記事末)。
タマミジンコの増やし方5ステップ
ここからは、実際の増やし方を順番に見ていきます。

- カルキを抜いた水を容器に入れる
- 水合わせをしてから、タマミジンコを入れる
- 生クロレラを少なめに入れる
- 明るい場所で、水温25℃前後に保つ
- 増えたら少しずつすくい、水が汚れたらリセットする
ステップ1:カルキを抜いた水を用意する
水道水のカルキは、ミジンコにとって毒です。1日以上くみ置きするか、カルキ抜き剤を使ってから容器に入れましょう。洗剤や石けんが残った容器もNGです。
ステップ2:水合わせをしてから入れる
届いたタマミジンコを、いきなり新しい水に入れるのはやめましょう。袋の水と容器の水では、温度も水質もちがいます。
袋ごと容器に浮かべて温度をそろえたら、容器の水を少しずつ袋に足してなじませます。そのあと、ミジンコを容器に移してください。
ステップ3:生クロレラを少なめに入れる
餌は、水がうっすら緑色になるくらいが目安です。量の目安は、次の章でくわしく紹介します。
ステップ4:水温25℃前後の明るい場所に置く
置き場所は、直射日光で水温が上がりすぎない明るい場所がベストです。窓ぎわのレースカーテンごしや、屋外なら半日陰がおすすめ。置き場所ごとの管理はミジンコを室内で増やす4つのコツとミジンコを屋外のバケツで増やす方法で紹介しています。
ステップ5:増えたら少しずつすくい、汚れたらリセット
増えてきたら、メダカの餌にする分をすくいます。すくうのは、1日に全体の2割くらいまでにしておくと、数が減りすぎません(出典は記事末)。
水が茶色っぽくにごってきたら、リセットの合図です。新しい水を入れた容器を用意して、ミジンコだけを網ですくって引っ越しましょう。
タマミジンコの餌と量の目安
タマミジンコの餌は、生クロレラがいちばん手軽で失敗が少ないです。水を汚しにくく、量の調整もしやすいので、迷ったらこれを選んでください。
私もいろいろな餌を試してきましたが、生クロレラに変えただけで、タマミジンコが目に見えて増えるようになりました。
| 容器の水量 | 最初に入れる量 | そのあと足す量(朝夕2回) |
|---|---|---|
| 2L | 1〜2ml | 1回0.2〜0.4ml(数滴) |
| 10L | 5〜10ml | 1回1〜2ml |
これは、生クロレラを飼育水の1000〜2000倍に薄める、という販売元の説明の値をもとにした目安です(出典は記事末)。
いちばん大事なのは、量より水の色を見ることです。水が澄んできたら足す、まだ緑ならそのまま。入れすぎは水が腐る一番の原因なので、「少なめかな?」くらいがちょうどいいですよ。
生クロレラのくわしい使い方は「ミジンコには生クロレラがおすすめな理由」にまとめています。
エビオス錠やPSBは使える?
コストを抑えたいなら、エビオス錠も使えます。ただ、溶け残りは水を汚す原因になるので、ほんの少しずつにしましょう。
PSB(光合成細菌)は、においが出やすいので屋外向きです。室内で増やすなら、生クロレラを中心にするほうが安心です。ほかの餌との比べ方はミジンコの餌10種の比較をどうぞ。
タマミジンコは何日で増える?
条件が合っていれば、タマミジンコは生まれて4〜7日で子どもを産みはじめます。そのあとは1.5〜2日おきに、1回4〜22匹ずつ産んでいきます(出典は記事末)。
| 種ミジンコを入れてから | 容器のようす |
|---|---|
| 〜4日ごろ | まだ大きな変化はない。水を汚さないことに集中 |
| 4〜7日ごろ | 生まれた子が大人になり、子どもを産みはじめる |
| 5〜10日ごろ | 数がぐっと増え、すくいはじめどき |
種ミジンコを入れた翌日に増えていなくても、あせらなくて大丈夫です。最初の1週間は、餌を足しすぎないことのほうが大切です。
1週間たっても子どもが見えないときは、水温や餌の量が合っていないのかもしれません。まずは水温が低すぎないか、水が澄んだまま放っていないかを見直してみてください。
タマミジンコを全滅させない5つのコツ
タマミジンコは、増やすことより「減らさないこと」のほうが難しいミジンコです。全滅を防ぐために、次の5つを守りましょう。

コツ1:餌は「少なめ」から
全滅の一番の原因は、餌の入れすぎで水が腐ることです。肥料やフン系の餌を多く入れすぎると、カビのようなものが出ることもあります(出典は記事末)。
水がにごったまま澄まないときは、餌を足すのをいったんお休みしましょう。
コツ2:容器を2つ以上に分けておく
タマミジンコは、1つの容器で調子をくずすと一気に数が減ります。容器を2つ以上に分けておけば、片方がダメになっても、もう片方から増やし直せます。
いわば「保険の容器」です。1g(約3000匹)のような多めのセットを買ったときは、なおさら分けて入れるのがおすすめです。
コツ3:すくうのは1日2割まで
メダカの餌にたくさん使いたくても、一度にすくいすぎると親が足りなくなり、数が戻りません。1日にすくうのは、全体の2割くらいまでにしておきましょう。
逆に、増えすぎも危険です。水面の近くに集まって体が赤っぽくなってきたら、酸素が足りない合図。すくってメダカにあげるか、別の容器に分けてください。
コツ4:水が汚れたら早めにリセット
底にフンがたまる、容器の壁がヌメヌメする、においが出る。こうなったら、新しい水の容器へ引っ越しさせるタイミングです。
古い容器はヌメリを洗い流しておきましょう。洗剤は使わず、水だけで洗うのが安心です。
コツ5:真夏の直射日光と、ほかの生き物に気をつける
夏の屋外で直射日光が当たると、容器の水はかなり熱くなります。すだれをかけるか、半日陰に移しましょう。
屋外の容器では、ヤゴなどの天敵や、餌を取り合うほかの小さな生き物が入りこむこともあります(出典は記事末)。採ってきた水や水草を入れるときは注意してください。
もし全滅してしまったときの立て直し方は「ミジンコが全滅する原因と復活方法」で解説しています。
タマミジンコの入手方法|生体と休眠卵
タマミジンコは、通販で生体を買うのがいちばん早く始められます。届いたその日から増やしはじめられるのが強みです。
休眠卵から育てる方法もある
もう1つの方法が、休眠卵(耐久卵)から育てるやり方です。和香の休眠卵は乾燥卵ではなく、冷蔵保存した卵で、公式の説明では冷蔵で1年ほど保存できます。生体と違って水合わせもいらないので、すぐに使わない人や、急がずに始めたい人に向いています。
全滅してしまっても、容器の底に残った休眠卵からまた増えはじめることもあります。休眠卵のふ化のさせ方は「ミジンコの卵から増やす方法」でくわしく解説しています。
タマミジンコの増やし方でよくある質問
タマミジンコはメダカの稚魚にいつからあげられる?
タマミジンコの子どもは小さいので、稚魚の餌に向いています。ただ、あげはじめる時期や量にはコツがあります。くわしくは「メダカにミジンコをあげるときの注意点」を見てください。
タマミジンコとタイリクミジンコ、どっちが初心者向き?
失敗の少なさでいえば、タイリクミジンコのほうが初心者向きです。タマミジンコは増えるのが速いぶん、水の汚れに弱いからです。稚魚の餌にしたい人や、夏にたくさん増やしたい人はタマミジンコを選びましょう。
タマミジンコは何匹から始めればいい?
数より、容器の大きさに合わせることのほうが大切です。たくさん届いたときは、1つの容器に詰めこまず、いくつかの容器に分けて始めると全滅しにくくなります。
増やしたタマミジンコは冷蔵庫で保存できる?
すくったタマミジンコは、きれいな水に入れて冷蔵すれば、数日はもちます(出典は記事末)。ただ、生きたまま容器で増やし続けて、使う分だけすくうほうが新鮮です。
まとめ:タマミジンコは「少なめの餌・25℃前後・容器を分ける」で増える
タマミジンコは、小さくて増えるのが速く、メダカの稚魚の餌にぴったりのミジンコです。そのぶん寿命が短く、水の汚れや餌切れで全滅しやすい一面もあります。
増やし方のポイントは、カルキを抜いた水に生クロレラを少なめに入れ、25℃前後の明るい場所に置くこと。すくうのは1日2割までにして、水が汚れたら早めにリセットしましょう。
まずは容器を2つ用意して、タマミジンコを分けて入れるところから始めてみてください!
出典・参考(2026年10月確認):Manual on the Production and Use of Live Food for Aquaculture(国連食糧農業機関 FAO)/Culture Techniques of Moina(フロリダ大学 IFAS)/Effects of temperature and dissolved oxygen concentration on life history of Moina macrocopa(香港中文大学 C. K. Wong/世界養殖学会 講演要旨)/Daphnia magna(Animal Diversity Web/ミシガン大学)/タイリクミジンコの画像集(日本の淡水プランクトン図説)/取扱説明書-ミジンコ(観賞魚用品専門 和香 なごやか)/ミジンコの増やし方(観賞魚用品専門 和香 なごやか)

