PSBの培養方法!エビオスで増やす5ステップと失敗の見分け方
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PSBって買うと意外と高いし、すぐなくなる…。家で増やせるって聞いたけど、エビオスで本当にできるの?
メダカの水づくりやミジンコの餌に、PSB(光合成細菌)を使っていませんか。便利な一方で、たくさん使うと買い足すたびにお金がかかりますよね。
実は、PSBは家のペットボトルで増やせます。必要なのは、種になるPSBと、餌になるエビオス錠、それに光と暖かさだけです。
この記事では、PSBそのものを増やす「培養」の方法をまとめました。エビオスで増やす5ステップから、日数・温度の目安、成功と失敗の見分け方、においの対策、増やしたPSBを毎日入れていいかまで解説します!
PSBは「種のPSB+エビオス錠」をペットボトルに入れて、日なたに置けば増やせます。分量の目安は、種が全体の2〜3割、エビオスが2Lに4〜5錠ほど。水を満タンにしてフタを閉め、暖かい日なたに1〜2週間置くのが基本です。
培養中はガスでボトルがふくらみます。炭酸飲料用のペットボトルを使い、毎日ふくらみを確かめてガスを抜いてください。閉めきって放っておくと、フタが飛んだり破裂したりするおそれがあります。
種より赤く濃くなれば成功。白く濁る、緑になる、灰色でドブのようなにおいがする場合は失敗なので、作り直しましょう。
- PSBが増える条件と、家で培養できる理由
- エビオスでPSBを培養する5ステップ(専用の培養液を使う場合も)
- 培養にかかる日数と、温度・光の目安
- 成功と失敗の見分け方、においの対策
- 増やしたPSBの使い方と、毎日入れていいのか
PSB(光合成細菌)とは?家で培養できる理由
PSBは、光をエネルギーにして増える細菌のなかまです。アクアリウムで売られているPSBの多くは、赤っぽい色をした「紅色(こうしょく)細菌」のグループ。液が赤いのは、菌がもっている色素のためです。
この菌は、光が当たって、酸素が少ない場所で光合成をしながら増えます。さらに、有機物(栄養)があると、ぐっと増えやすくなります(出典は記事末)。

PSBが増える4つの条件
| 条件 | PSBにとっての意味 | 培養でやること |
|---|---|---|
| 光 | 光合成で増えるエネルギー | 日の当たる場所に置く |
| 空気(酸素)が少ない | 光合成で増えやすい環境 | 水を満タンにしてフタを閉める |
| 餌(有機物) | 増えるスピードが上がる | エビオス錠か専用の培養液を入れる |
| 暖かさ | 冷えると増えにくい | 20〜30℃くらいを保つ |
つまり、ペットボトルを満タンにしてフタを閉め、日なたに置くだけで、PSBにとって居心地のいい環境ができあがります。家で培養できるのは、この条件をそろえるのがかんたんだからです。
自分で培養するメリット
一番のメリットは、コストです。市販のPSBを種にすれば、そこから何倍にも増やせます。できたPSBを次の種にすれば、くり返し増やし続けることもできます。
メダカの水づくり、ミジンコの餌、針子の育成など、PSBをたっぷり使いたい人ほど、培養する価値がありますよ。針子の餌としての使い方はメダカの針子の餌の選び方で紹介しています。
PSBの培養に必要なもの
用意するものは、ほとんど家にあるものか、すぐ手に入るものです。
| もの | 役割 | ポイント |
|---|---|---|
| 種のPSB | 増やすもとになる菌 | 市販のPSBを使うのが確実 |
| エビオス錠 | PSBの餌(栄養) | 2Lに4〜5錠が目安 |
| 透明なペットボトル | 培養する容器 | 炭酸飲料用だとふくらみに強い |
| カルキを抜いた水 | 培養液のベース | ぬるま湯にするとエビオスが溶けやすい |
種のPSBは市販品を使う
PSBの培養は、種になる菌がいないと始まりません。田んぼの泥などから増えることもありますが、ほかの菌もいっしょに増えやすく、狙いどおりにはいきにくいです。最初の1本は、アクアリウム用に売られているPSBを種にしましょう。
種は、なるべく新しくて赤みの濃いものを選んでください。開けてから時間がたったものや、色が薄くなったものは、菌が弱っていることがあります。
餌はエビオス錠か、専用の培養液
餌は、エビオス錠を使うのが手軽で安上がりです。エビオス錠は、ビールをつくるときの酵母を乾燥させたもので、PSBが増えるための有機物の栄養になります。
PSBを増やすための専用の培養液(「ふやしてPSB」のような商品)もあります。使う量は商品ごとに違うので、パッケージの説明どおりに入れてください。エビオスより割高ですが、量が決まっているぶん迷いにくいのが利点です。
エビオス錠はミジンコの餌としても使えます。ミジンコへの入れ方はミジンコのエビオス錠の増やし方にまとめています。
容器は透明なペットボトル
容器は、光がよく通る透明なペットボトルが向いています。培養中はガスが出て、ボトルがふくらみます。炭酸飲料のペットボトルなら圧力に強いので、こちらを選んでください。
水やお茶のうすいボトル、ガラスびん、密閉できる保存びんは使わないでください。ふくらみに耐えられず、割れたり破裂したりするおそれがあります。
PSBの培養方法|エビオスで増やす5ステップ
ここからは、2Lのペットボトルで培養する手順です。仕込みそのものは、とてもシンプルですよ。

ステップ1:ペットボトルを洗い、水を用意する
ペットボトルは洗剤を使わず、水でよくすすぎます。水はカルキを抜いたものを使い、人肌くらいのぬるま湯にしておくと、次のエビオスが溶けやすくなります。
ステップ2:エビオス錠を溶かす
エビオス錠を砕いて、少量のぬるま湯で溶かします。2Lなら4〜5錠が目安です。エビオスは入れすぎないこと。多すぎると、PSBより先に雑菌が増えて腐りやすくなります。
ステップ3:種のPSBを入れる
ペットボトルに、種のPSBを入れます。目安は全体の2〜3割で、2Lなら400〜600mLほどです。種が少ないと増えるまでに時間がかかり、そのあいだに雑菌が増えやすくなります。うまくいかないときは、種の割合を増やしてみてください。
ステップ4:水を満タンにしてフタを閉める
溶かしたエビオスとカルキを抜いた水を足して、口ぎりぎりまで満タンにします。空気をなるべく残さないのがコツです。そのままフタをしっかり閉めましょう。
ステップ5:日の当たる暖かい場所に1〜2週間置く
日当たりのいい、暖かい場所に置きます。置いているあいだは毎日1回、ボトルを手で押してかたさを確かめてください。パンパンにふくらんで押してもへこまないときは、屋外で顔から離し、フタをゆっくり少しだけゆるめてガスを抜き、また閉めます。
- フタを閉めきったまま放っておくと、ガスでフタが飛んだり、中身が吹き出したり、ボトルが破裂したりするおそれがあります
- 容器は炭酸飲料用のペットボトルだけ。ガラスびんやうすいボトルは使わない
- 真夏の直射日光の下や車の中など、熱くなる場所に閉めきったまま置かない
- ガス抜きは屋外で、顔や体から離してゆっくり。いきおいよく開けない
- 子どもやペットの手が届かない場所に置く
1〜2週間ほどで、種を入れたときより赤く濃い色になってきたら完成です。
PSBの培養にかかる日数と、温度・光の目安
日数は1〜2週間が目安
培養にかかる日数は、1〜2週間ほどが目安です。暖かくて日当たりがいいほど早く、寒い時期や日当たりが弱い場所では、もっとかかります。
できあがったあと、ずっと置きっぱなしにするのはおすすめしません。長く放置すると、色やにおいが変わって質が落ちていきます。
温度は20〜30℃くらいを保つ
温度は、20〜30℃くらいを目安にしてください。春〜秋の日なたなら、屋外でも十分に培養できます。
参考までに、米ぬかを餌にした培養方法の特許では、20〜30℃・空気を送らずに6〜14日という条件で培養しています(出典は記事末)。餌も量もエビオスのペットボトル培養とはちがうので、そのまま当てはまる数字ではありません。家庭では「このくらいの温度で、1〜2週間ほど」の目安として考えてください。
冬は温度が足りず、なかなか増えません。冬に培養するなら、暖房の入る部屋の日の当たる窓ぎわに置くか、水槽用のヒーターを入れた水槽にボトルごと沈めて温める方法があります。
光は日なた。真夏は熱くなりすぎに注意
光は、日なたに置けば十分です。室内なら、日の入る窓ぎわか、ライトの近くに置きましょう。
ただし、真夏の直射日光の下ではボトルの中がかなり熱くなります。30℃を大きくこえそうなときは、明るい日陰に移すか、すだれで日差しをやわらげてください。
PSB培養の成功・失敗の見分け方|色とにおい
培養がうまくいったかは、色とにおいで判断します。

| 見た目・におい | 状態 | やること |
|---|---|---|
| 種より赤く濃くなった | 成功 | 使う・次の種にする |
| 色があまり変わらない | 温度・光・種が足りない | 暖かい日なたへ。もう少し待つ |
| 白っぽく濁る | 雑菌が増えている | 捨てて作り直す |
| 緑色になった | 藻が増えている | 捨てて作り直す |
| 灰色・黒っぽい+ドブのようなにおい | 腐っている | 捨てて作り直す |
赤くならないのは失敗?
PSBの色は、使った餌などでも変わります。そのため、真っ赤にならなくても失敗とは限りません。種を入れたときより赤みが増していれば、増えていると考えてOKです。
反対に、何日たっても種を入れたときと同じ色のままなら、温度か光が足りないか、種が弱っている可能性があります。置き場所を見直すか、新しい種で仕込み直しましょう。
においは「強いけれど腐った感じではない」が正常
PSBは、もともと独特の強いにおいがあります。フタを開けたときにツンとくるのは、増えている証拠のひとつです。
一方で、ドブや腐った卵のようなにおいがして、色も灰色や黒っぽくなっていたら、腐敗しています。そのPSBはミジンコやメダカには使わず、捨ててください。
PSBの培養でよくある失敗と対策
白く濁る・腐る:エビオスの入れすぎ
白く濁ったり、腐ったりする一番の原因は、エビオスの入れすぎです。餌が多すぎると、PSBより先にほかの菌が増えてしまいます。次は錠数を減らし、種の割合を多めにして仕込み直しましょう。
緑になる:空気が多い・置きっぱなし
緑色になるのは、藻が増えたサインです。ボトルに空気が多く残っていたり、できたあとも長く日なたに置きっぱなしにしたりすると起こりやすくなります。満タンにしてフタを閉め、できたら早めに使いましょう。
ボトルがパンパンにふくらむ
培養中に出るガスで、ボトルはふくらみます。放っておくと、開けたときに中身が吹き出したり、フタが飛んだり、ボトルが破裂したりするおそれがあります。炭酸飲料用の丈夫なボトルを使い、毎日かたさを確かめて、ふくらんでいたら屋外でゆっくりガスを抜いてください。
いつまでも赤くならない:温度・光不足
温度が低い、光が足りない、種が少ない・古い、のどれかがほとんどです。暖かい日なたに移す、種を増やす、新しい種に変える、の順に試してみてください。
PSBの臭い対策|培養・保管・使うときのコツ
PSBで一番困るのが、においです。培養そのものより、フタを開けたときや注ぐときに広がりやすいので、次の点に気をつけてください。
- 培養も注ぐのも屋外で:ベランダでも、窓のすぐ近くだと部屋ににおいが入ります
- フタを開ける回数を減らす:様子は外から色とふくらみで見て、ガス抜きのときだけ開けます
- こぼしたらすぐ水で流す:服や床についたにおいは残りやすいです
- ボトルは袋に入れて保管する:もれたときのにおい移りを防げます
- 腐ったものは早めに捨てる:時間がたつほどにおいが強くなります
近くに住む人がいる環境では、においへの配慮も大切です。室内でPSBを使うときの注意はミジンコはPSBだけで増える?の記事でもくわしく書いています。
増やしたPSBの使い方|毎日入れていい?
できたPSBは、ミジンコの餌やメダカの水づくりに使えます。「毎日入れたほうがいいの?」という疑問にもお答えしますね。
ミジンコの餌には「色が薄くなったら足す」
ミジンコの容器に入れるときは、水がうっすらピンク色になる程度が目安です。毎日決まった量を入れるより、色が薄くなったら足すほうが、入れすぎを防げます。
PSBはにおいが出るので、サイトとしては屋外での使用をおすすめしています。なお、ミジンコの餌で迷っているなら、メインは生クロレラにして、PSBは屋外で足す脇役として使うのが失敗しにくい組み合わせです。ミジンコへの量の目安やコツは、ミジンコはPSBだけで増える?量の目安と臭いで失敗しない3つのコツを見てください。
メダカ・針子には少量をこまめに
メダカの容器や針子の容器に入れるときも、一度にたくさん入れるより、少量をこまめにが基本です。毎日入れる場合も、1回の量は少なめにして、水が濁ったりにおったりしないかを見ながら続けましょう。
自家培養のPSBは、市販品と濃さが同じとは限りません。最初は少なめに入れて、様子を見ながら量を決めてください。メダカの稚魚にミジンコを与える時期については、メダカとミジンコの記事にまとめています。
入れすぎは水を悪くする
PSBは水をきれいにするイメージがありますが、入れすぎれば水は傷みます。とくに、腐りかけた自家培養のPSBを入れると逆効果です。色とにおいを確かめてから使いましょう。
PSBの保管方法と植え継ぎ
保管は直射日光を避けた涼しい場所で
できあがったPSBは、直射日光の当たらない涼しい場所で保管します。日なたに置きっぱなしにすると、緑になったり質が落ちたりしやすいです。
自家培養のPSBは、市販品のように長く持つとは限りません。できたら早めに使い切るつもりでいましょう。
できたPSBを次の種にする(植え継ぎ)
赤く濃くできたPSBは、そのまま次の培養の種に使えます。手順は同じで、できたPSBを最初と同じく全体の2〜3割を目安に入れ、エビオスと水を足すだけです。
ボトルを2本用意して、1本を使いながらもう1本を培養する、という回し方にすると、PSBを切らさずに済みます。何回か植え継いで色が薄くなってきたら、市販の新しい種に戻すのがおすすめです。
PSBの培養でよくある質問
種のPSBがなくても培養できる?
できなくはありませんが、おすすめしません。種なしで始めると、PSB以外の菌が増えやすく、うまくいくかは運しだいです。最初は市販のPSBを種にしましょう。
フタを開けて空気を入れたほうがいい?
いいえ、空気は入れないでください。PSBは、空気(酸素)が少なく光が当たる環境で増えやすい菌です。フタを開けるのは、ボトルがふくらんだときのガス抜きだけで十分です。ただし、閉めきったまま何日も放っておくのは危ないので、ふくらみは毎日確かめてください。
エビオスのかわりに砂糖や粉ミルクでもできる?
いろいろな餌で培養している人はいますが、量の加減がむずかしく、腐らせやすくなります。初めてなら、エビオス錠か専用の培養液を使うのが失敗の少ない方法です。
冬でも培養できる?
温度が低いと、ほとんど増えません。冬は暖房の入る部屋の窓ぎわに置くか、ヒーターで温めた水槽にボトルを沈めるなど、20℃以上を保てる工夫をしましょう。
まとめ:PSBはエビオスとペットボトルで増やせる
PSBは、種のPSBとエビオス錠、光と暖かさがあれば、家で増やせます。
- PSBは「光が当たって、空気が少ない」環境で、有機物の栄養を使って増える
- 分量の目安は、種が全体の2〜3割、エビオスが2Lに4〜5錠。入れすぎは腐敗のもと
- 炭酸飲料用ボトルを満タンにしてフタを閉め、20〜30℃くらいの日なたに1〜2週間。ふくらみは毎日確かめてガス抜き
- 種より赤く濃くなれば成功。白・緑・灰色+ドブ臭は失敗
- 使うときは少量ずつ。ミジンコには色が薄くなったら足す
まずは市販のPSBを1本と、エビオス錠を用意してください。2Lの炭酸飲料のペットボトルに仕込んで日なたに置き、毎日ふくらみを確かめる。これだけで、1〜2週間ほどで自分で増やしたPSBが手に入りますよ!
出典・参考(2026年10月確認):紅色光合成細菌の研究成果(理化学研究所 プレスリリース 2025年6月)/紅色細菌(日本大百科全書・コトバンク)/光合成細菌の培養液および光合成細菌の培養方法(特開2017-035064)

